ある日の夕方、夕食を食べる前から、お腹の調子が悪いと感じました。痛い、というよりも不快感で、気分が悪いといったところもありました。しばらく様子を見ていたら、吐き気が出て、今度ははっきりとお腹が痛い、と感じました。この段階ですでに夜になっていましたので、病院はすでにしまっており、かかるとしたら救急外来しかありません。お腹が痛い、くらいで救急外来に行くのも、と思ったのですが、お腹が痛い、というのは場合によって命に関わるような事態もありえるということから、家族にお願いして病院の救急外来に行きました。

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病院の救急外来に行き、夜間受付をすませました。緊急性がないと判断されたようで、他にも待っている人がいましたから、その人たちの診察が終わり、私の順番が来るまで待っていました。私の順番が来て、医師は問診をして、その後、腹部の触診をしました。さらに、血液検査をされて、その結果が出るまで待つように、と言われたので、おとなしく待っていました。その間、腹痛は特に増強することはなかったのでじっとしていました。

血液検査の結果、白血球が増えており、また他の症状から、急性虫垂炎の疑い、ということでした。ひとまず入院をして抗生剤の点滴をして、様子をみて明日の朝の状態で手術をするかどうするか決める、と説明を受けました。入院が決まったので、夜間救急病棟に入院することになりました。

夜間救急病棟は、一晩中、バタバタしていることがよくわかりました。私の入院した部屋は4人部屋でしたが、最初は隣に一人入院されているだけでしたが、朝方には満室になっていました。その都度、看護師さんが来られ、いろいろなことをされていきますし、人の話し声もありますので、ほとんど眠ることはできませんでした。夜の病院はもっと静かなつもりだったのですが、全く違った状態であって、少々びっくりしました。もっとも、その病院、入院した病棟の状況によっても異なるのでしょうけど。とにかく朝までちゃんと眠れることができず、ウトウトしただけでどっと疲れてしまいました。
 
結局手術をすることになり、手術後に入院した病棟は一般の外科の病棟でしたので、こちらは全く静かでした。もちろん、いろいろと他の部屋ではあったのかもしれませんけれど、私の入院していた4人部屋は、比較的軽症の方も多かったからかもしれません。夜中に唸り声をあげたり、痛みを頻繁に訴える方がいなかったので、夜は静かで自分もゆっくり眠ることが出来ました。同じ病院でも、病棟によって全く違う、と感じました。看護師さんの対応についても、救急の方はそっけなかったのですが、外科の病棟は親しみやすく、短期間の入院でしたが、安心して過ごすことができました。

入院中、怖かったことは、やはり手術です。手術自体初めての経験でした。全く手術に知識がないわけではないのですが、それでも、自分が手術を受けるとなると、全然違いました。まな板の上のコイ、といいますが、まさにその通りです。手術はきちんと説明を受けて、それに同意して手術を受けることになり、また、その手術自体、あまり大した手術ではないにも関わらず、やはり麻酔をかけられて手術をする、というのは、大変緊張することでした。
 
痛みはきっとないだろうとは思いましたが、一番こわかったのは、麻酔です。麻酔がきくのか、というよりも、麻酔から上手く醒めるのか、ということが心配でした。もちろん、何事もなく手術は終わったのですが。

あとになって感動したことは、手術の跡がほとんどわからない、ということです。きれいに縫合をしてくれており、大変きれいな傷あとになっています。もちろん、しばらくの間は、わかりましたが、それ以降はだんだんとわからなくなり、きっと私以外の人が今見たとしても、まずわからないだろうということです。医師の腕のよさに感動、でした。